【#005】ジョルジュ高橋さん

FJTA会員紹介リレー、第5回の紹介は ジョルジュ高橋さんです。
それではよろしくお願いします。

よろしくお願いします。

早速、質問させていただきます。
タンゴ歴は何年ですか?

27年です。

おー、長いですね。
FJTAの会員の中でも長い方ではないでしょうか。

タンゴを始めたきっかけは何ですか?

『タンゴ・アルヘンティーノ』の舞台を観に行き感動して始めたのですが、さらにそれまでやっていたリフトとタンゴをミックスしたものに挑戦したいと思ったからです。

なるほど、もともとリフトをされていたのですね。
今ではショータンゴの振り付けにリフトが入ることも珍しくありませんが、おそらくその頃は先駆けでしょうね。

そのリフトを始めたきっかけは何だったのですか?
タンゴを始めることもそんなにメジャーなことではないと思うのですが、リフトを始めるのもメジャーではない気がするのですが(笑)

そもそもなぜ踊りを始めたのか?ということからになってしまうのですが、大学生の時にインド旅行をして、ある田舎町で大道芸に出くわしました。
父親の持つ3mはあろうかという長い竹竿の先に自分の子供、少年ですが、腹ばいにさせたりひっくり返したりと曲芸をやって大喝采でした。
その少年は泣きながら演技していたのですが、とにかく感動しました。

それが忘れられなくて、人を感動させるものを身に付けたいという一心で踊りの道へ。それが前衛舞踏の世界でした。
20代の内に山形~小樽と移住したのですが、当時の公演費用や生活費はショーで稼ぐというもの、年のうち半分以上は全国のキャバレーなどで踊っていました。
その時に身に付けたのがリフトテクニックです。
そして舞踏を辞めてショービジネスの世界へ。その時に知り合ったのがパートナーのリタです。
以来、二人でリフトを開発し練習して踊ってきました。それがタンゴへと繋がるのです。

あー、すごいところをつついてしまった気分です(笑)
インドの大道芸から始まり、前衛舞踏、ショーで稼いだお金での公演…何というかタフな選択をされてきたのだろうなぁと思います。
それを経て、リタさんとの出会い、リフトの研究、そして『タンゴ・アルヘンティーノ』へとつながるわけですね。

現在、タンゴについてどのような活動をされていますか?

スタジオG-BOXでクラスを持って指導しています。
アダジオクラスでは、タンゴにリフトを入れたものを振り付けたりしています。
あとは、ミロンガや発表会の開催です。
NAPTA~FJTAと長年タンゴ業界に時間を割いて貢献してきました。

リフトも習えるのですね!
おもしろそうですが、リフト初心者でも大丈夫でしょうか?

練習内容は前半がストレッチと体幹などを鍛える筋トレ、後半はリフトの基本テクニックの練習とリフトを踊りの中へ入れて曲に合わせて踊ります。
ダンス経験者でないとNGですが、リフトは初めてでも構いません。
誰でも技への憧れをもってスタートするわけですからじっくり教えています。

じっくり習えるというのがいいですね。

タンゴにおける得意分野は何ですか? 

ステージタンゴです。

そうですよね…ここで「小さく踊るミロンゲーロスタイルです。」と言われたらこれまでの流れが一気に変わります(笑)

話題を少し変えて、好きなオルケスタを教えてください。

Lisandro Adrover Orchestra(Forever Tango)
Color Tango
Osvaldo Fresedo

最後に Osvaldo Fresedo が入るのが予想外で楽しいです。

好きなタンゴの曲を教えてください。

Derecho Viejo
Bahia Blanca
Oblivion

Derecho Viejo が入るのが私的には渋いと感じます。

尊敬するタンゴダンサーを教えてください。

Juan Carlos Copes

好きなダンサーはたくさんいますが、尊敬というとコペスですか、ステージタンゴの元を作ったのはコペスだと思いますから。

なるほどー。映画『ラスト・タンゴ』もおもしろかったですよね!

ジョルジュさんにとってタンゴの魅力は何ですか?

自分のダンスの表現が一番出せる分野だからかな…

おー、きっと自分のダンスありきなんですね。
たまに思うのですが、タンゴ好きの人は、タンゴありき系の人と、自分ありき系の人に大別できるのではないかと思うのです。
つきつめていくと、そういう分け方はできないという結論になる気がしないでもないですが…

すみません、話がそれました。
ジョルジュさんにとってタンゴとは何ですか?

30代まで色々なダンスをやってきましたが、40代でダンスの新たな地平を示してくれ、一生をかけて探求すべき道のようなものになっていました。

それはすごいですね!
その言葉だけで、ジョルジュさんにとってのタンゴの重要性がわかります。

タンゴを踊る上で大切だと思うことは何ですか? 

まずは健康であること、同時に身体の鍛錬です。
何度も怪我や病気をしたので、元気に踊れることは本当にありがたいことです。

たしかにそうですね。経験された方が語ると重みが増します。

タンゴを踊っていて良かったなと思えるエピソードがあったら教えてください。

8年位前ですが、母親の通っていたデイサービスの老人介護施設で、リタとタンゴを踊ったことです。
演奏家も二人協力していただき、何曲か踊って施設に通っている方やスタッフの方とも楽しく踊りました。
母は周りの人に「素敵な息子さんでいいわね!」と羨ましがられ、息子を誇りに思ってくれたようです。
それが私のタンゴを観てくれた最後になりました。
現在99歳ですが、認知症でその時の記憶はもうありません…

…とても素敵なエピソードですね。胸に響きました。

今日は、インドでの出来事など、なかなか聞くことのできないおもしろいお話をありがとうございました。

紹介リレーのバトンを渡す方はどなたにしますか?

4年間G-BOXでクラスを受け持ち、またイベントでは沢山一緒に踊り楽しい想い出を共有する高志&めぐみの高志さんに渡したいと思います。

わかりました。依頼してみます。
本日はありがとうございました。


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