【#012】ユージンさん

FJTA会員紹介リレー、第12回の紹介は ユージンさんです。
それではよろしくお願いします。

よろしくお願いします。

それでは早速、質問させていただきます。
タンゴ歴は何年ですか?

24歳の頃、1997年から習い始めたので、今年で25年目ですね。

紹介元のJOEさんと同じくベテランですね!

タンゴを始めたきっかけは何ですか?

14〜15歳の頃から芸能プロダクションに所属して俳優業をしていたのですが、舞台の休みの期間に芸幅を広げようと思ってタンゴを習いはじめたのが最初です。
タンゴはソシアルダンスの教師資格を持っている母が当時プライベートレッスンを受けていた先生の所に見学に行ったのがタンゴとのファーストコンタクトですね。 

もともと俳優をされていたのですね!しかもそんな若い頃から。

現在、タンゴについてどのような活動をされていますか?

今は渋谷と品川のスタジオで団体(グループ)レッスン、そのほか個人(プライベート)レッスンなどを各所でしてます。

イベントは毎週日曜日に「TOKYO E&A MILONGA」を広尾で開催してます。

その他は、コンサート、ライブ、ショーやミロンガなど様々なタンゴイベントでパフォーマンスをしたり、ミュージックビデオやラジオに出演させてもらったりしています。

まあ当然ですが2020年からのコロナ禍で緊急事態宣言中やマンボウ中の時はオンラインでの活動が多かったですけど、最近はオフラインの仕事ができるようになってきたので嬉しい限りです。

レッスン、ミロンガ、パフォーマンス、メディア出演とアクティブに活動されているのですね。

タンゴにおける得意分野は何ですか?

得意分野というか、私はタンゴ界の「ファンタジスタ」を自負してますし、現代的なイメージを持たれがちですが、実はタンゴの歴史と伝統を踏襲しつつも枠に囚われず自由にタンゴダンスをアートとして表現してます。
常に見た人の記憶に残る印象的なパフォーマンスができるように心がけてます。

タンゴのムーブメント(動作)として好きなのはコントラ系ですね。中でもサカーダやボレアーダに関しては強い拘りを持ってます。

なるほどー、ユージンさんのダンサーとしてのポリシーが伝わってきます。

好きなオルケスタを教えてください。できれば3つまでお願いします。

うーん。。個人的に聞くのと踊るのとDJ目線では好きな感じが違うから難しいなぁ。

なるほど、たしかにそうでしょうね!
カエルによるカジュアルなインタビューなので、何視点かはお任せします(笑)

まあいずれにしろ Juan D’Arienzo、Carlos Di Sarli、Francisco Canaro、Osvaldo Pugliese は、間違いなく殿堂入りだと思うので、それ以外だと、、、。
Rodolfo Biagi、Angel D’Agostino、Astor Piazzolla とかですかね。

現代タンゴだと Tango Bardo や Orquesta Romantica Milonguera、もちろんMVにも出演させてもらった El Cachivache Quinteto も好きです。

・・・その他にもたくさんあり過ぎて3つだけ選ぶのはムリですw

好きなオルケスタにも伝統と現代が共存しているのでしょうね。
挙げられた順番にそこまで深い意味はないのかもしれませんが、私としては Rodolfo Biagi が一番目に来ていてうれしい気持ちになりました。私も好きです。

好きなタンゴの曲を教えてください。

めちゃめちゃたくさんあるから選べないですが、パッと思いついたのはこれです。

Rodolfo Biagi の “La Maleva”
1分34秒からの浮遊感が最高なんです。
ピチューコバージョンだとそこのパートはバンドネオンなのですが、ビアジバージョンはバイオリンなのです。それがたまりません。ぶっ飛びます。

Osvaldo Fresedo の “Buscándote”
これ嫌いな人はいないと思います。
ミロンガでも鉄板。

Héctor Varela の “Fueron Tres Años”
音楽と歌のグルーブ感、そして緩急がたまりません。とにかくカッコいい。

うーん、ユージンさんのタンゴおたく具合が伝わってきておもしろいです(笑)

好きなワルツの曲を教えてください。

Juan D’Arienzo の “En El Rosal”
楽曲も歌もゴージャスな雰囲気なので踊っていてテンションが上がります。

“El Último Adiós”
本場ブエノスアイレスで400人以上集まるセントロの有名ミロンガでユージン&アリサが初めてエキシビションした時の二曲目に踊った曲。この曲を聴くとあの時の緊張が蘇ってバクバクします。

Pedro Laurenz の “Paisaje”
Alberto Podesta の歌がまた最高なんですよね。
とても綺麗なメロディで本当に名曲だと思います。

たしかに曲を聴いて「あー、あの頃を思い出すなぁ」みたいなのってありますよね。音楽と記憶の関係って不思議です。

好きなミロンガの曲を教えてください。

Las Bordonas の “La Mulateada”
ギターやパーカッションが特徴的な現代の若いバンドに、なんと生前のAlberto Podesta が歌で参加している曲です。初めて聴いた時は感動して泣けました。とにかく私がこの曲を好き過ぎるのでウチのミロンガではよくかけてますw

Francisco Canaro の “Reliquias Porteñas”
王道過ぎて申し訳ないのですが、名曲中の名曲。細胞レベルで好きですw
イントロ聴いただけでもブチ上がりますね。

Juan D’Arenzo の “Milonga vieja milonga”
音で遊べるミロンガの曲といえばコレ!
とにかく踊ってて楽しい曲です。

Las Bordonas の “La Mulateada” の動画見てみました!すごくいいですね!
どれもテンションの上がる踊りたくなるミロンガですね。

尊敬するタンゴダンサーを教えてください。

Mariano ‘Chicho’ Frúmboli
まず、初めて彼を知った時にタンゴ界にこんな凄い才能を持った人がいることに感動しました。
数年間にわたり、とてもたくさんの事を彼から直接学びました。

うーん、タンゴダンスの世界に与えた影響も相当なものですよね。いわば革命でしょうね。

ユージンさんにとってタンゴの魅力は何ですか?

これに関しては賛否両論だと思いますが、私はこう思います。タンゴは時代と共に常に進化する踊りなので飽きる事も尽きる事もないという事です。哲学のように答えがないとも言える懐の深い不気味さも魅力だと思ってます。そして、自分のセンスでどんどんアップグレードしていける踊りなのでいつも新鮮に楽しめる事です。

なるほどー、たしかにタンゴっていろんな変化に対して最終的には寛容というか柔軟というかそんな気がします。
そもそも歴史を辿れば、変化やミックスの中で生まれて進化してきたものですしね。

ユージンさんにとってタンゴとは何ですか?

楽しい遊び。そして職業。ライフワークですね。

明快ですね!

タンゴを踊る上で大切だと思うことは何ですか?

まず、マナーやルールでしょうね。
タンゴにはマナーやルールが沢山ありますので、経験が浅く、マナーなどよく分からない方は、ミロンガでタンゴを楽しむために先生や、信頼できるベテランの方に教えてもらう必要がありますね。
それと男女共に、楽しく気持ちよく相手に踊ってもらえるように気を使う事だと思います。

そうなんですよね、まだよくわからない方は、遠慮なく先生や信頼できるベテランにどんどん聞いたらいいんですよね。

タンゴを踊っていて良かったなと思うことは何ですか?

年齢など関係なく、沢山の人と知り合い、触れ合える事。
国籍も関係なく、言語も違う国の人とでもタンゴを踊ることが出来るというのは大きな魅力です。
タンゴを踊っていなかったら今のような素晴らしい人間関係も築いていなかったでしょうし、タンゴを踊る事によって人生が楽しいものになっている事は間違いありませんね!

うーん、なるほど。インタビューをしていて、ユージンさんの話は「楽しい」「楽しむ」というのがキーワードになっているように感じたのですが、これについてはいかがですか?

まさにその通りです。
仕事も遊びも楽しくなかったら意味が無いと思ってます。つまり、タンゴはなんだかんだ言っても娯楽ですので、私にとって「遊びが仕事」であるし「仕事が遊び」でもあります。だから楽しくないわけがない。が故に常に「教え」も「パフォーマンス」もまず第一に「楽しさ」が伝わるように真剣に取り組んでます。
勿論、社会的な諸々のリスクを承知で楽しいと思える事を仕事にしている以上、誇りを持って「楽しい遊びの伝道師」として今後も真剣に頑張っていきたいと思ってます。

楽しい遊びの伝道師!!素敵です。

今日は、ユージンさんのダンサーとしてのポリシーやタンゴへのこだわりを知ることができておもしろかったです。

紹介リレーのバトンを渡す方はどなたにしますか?

昔からお世話になっている棚田典子先生でお願いします。

わかりました。依頼してみます。
どうもありがとうございました。

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